状況から進めるガイド
実家の相続、どこに相談する?司法書士・弁護士・税理士・不動産会社の違い
実家の相続では、登記の話・お金の話・家族の話・売る話が一度に出てきます。混ざったまま相談に行くと、相手ができることの外側を聞いてしまい、時間だけが過ぎます。頼みたいことごとに、最初の窓口を整理しました。
最終更新:STEP 01
頼みたいことから、相談先を選ぶ
| 頼みたい | 最初の | 公的な |
|---|---|---|
| 実家の | 司法書士 | 法務局の |
| 遺産の | 弁護士 | 家庭裁判所の |
| 相続税が | 税理士 | 税務署の |
| 実家を | 不動産会社 | — |
| 借金が | 弁護士・司法書士 | 家庭裁判所への |
| 借地の | 弁護士 | 借地の |
1つの相談で全部を片づけようとせず、いちばん急ぐものを1つ選んで、その窓口から始めます。期限があるもの(相続放棄は原則3か月、相続税の申告は10か月、相続登記は3年)は、先に期限カレンダーで確認してください。
STEP 02
名義を変えたい:司法書士
登記と供託の手続きの代理、法務局や裁判所に出す書類の作成は、司法書士の業務です。相続登記を人に頼むなら、司法書士が窓口になります。
自分で申請するなら、法務局の登記手続案内が使えます。申請書の書き方などを案内してもらえる窓口で、完全予約制、1回20分以内です。電話、法務局の窓口、ウェブ会議から選べます。ただし、書類の作成を代わりにしてもらうことはできません。複雑な場合は、司法書士への依頼を勧められています。
法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所での訴額140万円以下の訴訟などの代理もできます。ただし、この範囲を超える争いは弁護士の領域です。
STEP 03
家族でもめている:弁護士
遺産の分け方で相続人どうしの意見が合わないとき、相手と交渉してもらう、調停や裁判で代理してもらうのは弁護士の仕事です。弁護士でない者が、報酬を得る目的で法律上の争いの代理などを業とすることは、法律で禁じられています(弁護士法第72条)。
話し合いでまとまらない場合は、家庭裁判所の遺産分割調停を使う方法があります。調停委員を交えて話し合い、それでもまとまらなければ審判の手続きに移り、裁判官が分け方を決めます。
もめる前の段階なら、家族で話す準備を先に見てください。意見が違うのではなく、見ている情報が違うだけということも少なくありません。
STEP 04
税金を知りたい:税理士
相続税の申告書の作成や、申告の代理、税額の計算についての具体的な相談は、税理士の業務です。税理士でない者は、無料であっても、これらを業として行うことはできません(税理士法)。
一般的な質問なら、税務署の電話相談も使えます。相続税の申告が必要かどうか、売ったときの特例の条件など、制度の確認に向いています。
STEP 05
売りたい・値段を知りたい:不動産会社
売るかどうか決まっていなくても、いくらで売れそうかを知るのは不動産会社の仕事です。仲介(買い手を探してもらう)と買取(不動産会社が直接買う)で、売れる金額と早さが変わります。
- 名義が
親の ままでも、 査定を 頼むことは できます。 ただ、 売る ときには 相続登記が 必要です。 - 家族の
合意が ないまま 話を 進めると、 あとで 止まります。 査定の 結果は 家族で 共有します。 - 借地の
家は、 扱いに 慣れた 会社か どうかで 話の 進み方が 変わります
STEP 06
相談に行く前にそろえるもの
どの窓口でも、最初に聞かれることはほぼ同じです。そろっていなくても相談はできますが、あると話が早く進みます。
- 土地と
建物の 登記事項証明書 (名義が 誰か) - 固定資産税の
納税通知書 (地番、 評価額、 毎年の 税金) - 相続人が
誰か 分かる メモ (親、 兄弟、 それぞれの 連絡先) - 分かっている
財産と 借金の 一覧 (空欄が あって 構いません) - 聞きたい
ことを 1つに 絞った メモ
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出典:日本司法書士会連合会「司法書士の業務」/法務局「登記手続案内」/e-Gov法令検索「弁護士法」第72条/裁判所「遺産分割調停」/国税庁「税理士の業務」/国税庁「国税に関するご相談について」