実家の土地が借地の方へ契約を確認 → 名義を確認 → 地主と話す順番を決める

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土地を借りて建っている実家

借地の実家は、
順番が少し違う。

売るときに地主が関わるぶん、確認することが増えます。まず契約書を探すところからです。最終更新:2026年9月

この記事の要点

  • 借地上の建物を他人に譲渡すると土地の賃借権も移ることになるため、土地所有者(地主)の承諾が必要です(民法612条)。
  • 承諾が得られないときは、裁判所に申し立て、相当と認められれば承諾に代わる許可の裁判を受けられます(借地借家法19条1項)。
  • 建物は自分の持ち物なので、相続したら建物の相続登記が必要です。期限は2027年3月31日、または取得を知った日から3年のいずれか遅いほうです。

1. まず、借地かどうかを確かめる

「実家が借地かどうか、はっきり分からない」という状態から始まることがあります。次の3つのどれかが見つかれば、借地の可能性が高いと考えられます。

登記事項証明書は法務局で取れます。土地と建物は別々に登記されているので、両方を取ってください。手順は相続したらやることにまとめています。

契約書が見つからないとき

契約書がなくても借地権が消えるわけではありません。ただし、契約の種類・期間・更新の条件が分からないままだと、この先の判断がすべて保留になります。地主に連絡して、契約の内容を確認させてもらうところから始めてください。

2. 契約の種類を確認する

借地権には、更新できるものと、期間が来たら終わるものがあります。契約書の表題と条文を見てください。

普通借地権は、法律で定められた要件を満たせば更新され(法定更新)、地主が更新を拒むには正当事由が必要です。

これに対して定期借地権は、契約の更新をしない・存続期間を延長しないという特約が有効とされる借地権で、3つの種類があります。

一般定期借地権建物譲渡特約付借地権
根拠借地借家法22条借地借家法24条
存続期間50年以上30年以上
契約の方式公正証書等の書面口頭でも可(書面が望ましい)
終わるとき建物を取り壊して土地を返す建物を地主が買い取る

定期借地権にはもう1種類、事業用定期借地権等(借地借家法23条、存続期間10年以上50年未満、公正証書による契約)がありますが、こちらは事業用の建物に限られ、居住用には使えません。実家が住まいとして建っているなら、あたりません。

つまり確かめるのは、普通借地権か、一般定期借地権か、建物譲渡特約付借地権かの3つです。契約書の表題と条文を見てください。

3. 相続したときに、まずやること

借地であっても、建物は自分(相続人)の持ち物です。相続した不動産の名義変更は法律上の義務で、期限があります。

正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象になることがあります。期限の一覧は期限カレンダーで確認できます。

あわせて、次の3つを手元にまとめてください。

相続で引き継いだあとの地主への対応は、契約書の内容や個別の事情によって変わります。まず契約書を確認し、分からない点は地主または専門家に確認してください。当サイトでは個別の判断はできません。

4. 売るときは、地主の承諾が必要

借地上の建物を他人に譲渡すると、土地の賃借権も一緒に移ることになります。このため、土地所有者(地主)の承諾を得る必要があります(民法612条)

承諾が得られないこともあります。そのときは、借地権者が土地の賃借権譲渡許可の申立てをして、裁判所が相当と認めれば、土地所有者の承諾に代わる許可の裁判を受けることができます(借地借家法19条1項)。この手続きは「借地非訟」と呼ばれます。

つまり、地主に断られた時点で終わりではありません。ただし裁判所の手続きになるため、時間と費用がかかります。まずは地主と話すこと、それが難しければ借地を扱う専門家に相談することが先になります。

売る前に確認すること

借地の家の売却を検討している方へ(東京・神奈川・埼玉・千葉)

借地権付きの建物は、地主の承諾などが関わるため、一般の査定では扱いにくいことがあります。借地を専門に扱う会社もあります。

次の広告のサービスは、すべてに当てはまる場合に申し込めます。

当てはまらない場合は、査定を依頼する前に確認することに沿って、一般の査定を検討してください。

5. 相続税の計算では「借地権割合」を使う

相続税を計算するとき、借地権にも財産としての価額がつきます。

借地権の価額=その宅地の自用地としての価額 × 借地権割合

借地権割合は、借地事情が似ている地域ごとに定められていて、国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」で調べられます。

相続税がかかるかどうかは、財産の合計と基礎控除の関係で決まります。金額が大きくなりやすい部分なので、相続税の申告が必要になりそうな場合は、税務署か税理士に確認してください。

出典:東京地方裁判所「第1 借地非訟とは」国土交通省「定期借地権の解説」国税庁 タックスアンサー No.4611「借地権の評価」法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」

次にすること

手元にある資料を書き出す契約書・地代の記録・登記事項証明書