状況から進めるガイド
実家をどうするか、兄弟・家族で話し合う前にできること。
残したい人、手放したい人。意見が違うのではなく、見ている情報が違うだけのことも少なくありません。事実・希望・負担を分けて、次に確認することを決めます。
最終更新:先に結論
- 話す前に、事実を
4つ 自分でそろえて おく - 「事実」と
「希望」を、 別々に 書く - 1回の
話し合いで 決めるのは、 次の 1手だけ - まとまらない
ときは、 家庭裁判所の 遺産分割 調停という 手続きも ある
STEP 01
持ちかける前に、自分でそろえる4つ
事実が
- 土地と
建物の 登記事項証明書で名義 確認します - 年間に
かかっている 固定資産税の費用 納税通知書が 手が かりです - ふだん
誰が 鍵、管理しているか 見回り、 郵便物の 確認など - 土地が
借地か 建物とどうか 土地の 名義が 違えば、 借地の 可能性が あります
分からない項目は「分からない」と書いておけば十分です。事実があいまいなまま集まると、確認と気持ちの話が同時に進んで、結論が出ません。
借地かSTEP 02
「事実」と「希望」を、別々に書く
分からない
事実
先にそろえる
土地・建物の名義
管理している人
費用を払っている人
希望
それぞれに聞く
どうしたいか
何が気がかりか
何なら協力できるか
管理する人と費用を払う人が別のこともあります。金額だけでなく、帰省・掃除・連絡にかかる手間も話す材料にします。
STEP 03
切り出し方と、話しにくいこと
「売る?
「今日は売るかどうかを決めるより、いま何が分かっていて、誰が何を確認するかを整理したい」
- 名義や
手続き、 お金、 思い出の 品。 話しに くい話題は 人に よって 違います。 1回に 1つずつにします。 - 親に
聞くなら、 最初の 1つは 「家の 書類、 どこに まとめてある?」 あたりが 聞きやすいです。 - 5つ続けて
聞くと 「亡くなった あとの 話」に 聞こえて、 その 場が 終わってしまう ことがあります。
STEP 04
今回は、次の1つだけ決める
決めるのは
すべてを一度に解決する必要はありません。次の担当が決まっていれば、次の話し合いが続きになります。
弟が、次の連休までに固定資産税の納税通知書を探して、年間の税額を家族のLINEに送る。
このメモは家族の状況整理のためのもので、所有権や相続分を決める書類ではありません。権利関係の争いや個別の法律判断は、相談先の違いを見て、有資格の専門家に確認してください。
STEP 05
話し合いがまとまらないとき
意見が分かれるのは珍しいことではありません。比べる材料と、使える手続きを知っておきます。
お金の比べ方がそろっていない
売った金額だけ、税金だけで比べると話がかみ合いません。片付け費用や、持ち続けたときの1年あたりの費用も並べます(2つの提案を比べる表・売る・貸す・持ち続けるの比べ方)
遠方の兄弟と話す時間がない
事実の部分は先に書いて送り、話す時間は「希望」と「次の1手」に使います。整理シートはLINEで送ったり画像で保存したりできます
遺産の分け方で折り合わない
相続人の間で話し合いがつかない場合、家庭裁判所の遺産分割調停を利用できます。申し立て先は、相手方のうち一人の住所地の家庭裁判所か、当事者が合意で決めた家庭裁判所。費用は亡くなった人1人につき収入印紙1,200円分と郵便切手。調停が成立しないと、自動的に審判の手続きに移ります
分け方が決まらなくても、相続登記の期限は進みます。すぐに登記できないときは「相続人申告登記」で申請の義務を果たせます(実家を相続したらやること)。調停を使うか、誰に相談するかは、弁護士・司法書士などの違いを見て決めてください。
出典:裁判所「遺産分割調停」/法務省「相続登記の申請義務化」