実家の売却を考えている方へ
遠方の実家を売るとき、帰省を減らす手順と確認事項
遠方の実家でも、すべての手続きのために帰省する必要があるとは限りません。大切なのは、現地で必要な作業と、自分自身が対応する確認を分けることです。相談先を選ぶ段階で、鍵・契約・本人確認・家財の扱いを確認しましょう。
最終更新:先に結論
- 現地の
作業 と本人の 帰省 は別。 誰が どこで 何を するかを 分けて 考える - 鍵の
預け方・ 契約の 方法・ 本人確認・ 家財の 扱いは、 相談先を 選ぶ 段階で 確認する - 相続した
家を 買主へ 移すには 相続登記が 必要。 査定の 相談と 並行できるかを 早めに 聞く - 決済に
出席 しなくても、 本人確認は なくならない
この表は一般的な確認事項です。どこまで遠くから進められるかは、物件・会社・担当の司法書士によって異なります。
STEP 01
「現地の作業」と「本人の帰省」を分ける
物件で
- 訪問査定・内覧物件で行う作業です。鍵を預けて会社に任せられるかは、依頼先に確認します
- 本人確認自分が対応する確認です。ただし、その場所が実家のある地域とは限りません
- 家財の片づけ任せられる作業と、自分の目で見たい物を分けます。捨てる前に確認することも参考に
「オンラインでできるか」だけでなく、誰が、どこで、何を確認すれば自分の移動を減らせるかを考えると、依頼先に聞くことがはっきりします。
STEP 02
工程ごとの確認表
どの
| 工程 | 遠くから進められること | 帰省について確認すること | 依頼前に聞くこと |
|---|---|---|---|
| 名義・資料 | 書類の取り寄せ、司法書士への相談 | 原本の受け渡しと、本人確認の方法 | 不足している書類と、登記の日程 |
| 査定 | 物件の情報や写真を送り、概算を確認 | 現地の調査と、本人の立会いを分けて考える | 鍵を預ければ、訪問査定ができるか |
| 媒介契約 | 郵送・電子での手続きに対応しているか確認 | 対面が必要な場面があるか | 署名と書類のやり取りをどうするか |
| 家財・片づけ | 写真で相談、残す物を指定 | 実物を自分で見たい物、任せられない作業 | 家財が残ったままでよいか、撤去費、終わったことの確認方法 |
| 売り出し・内覧 | 連絡や報告を受け取る | 鍵を預けて任せられるか | 鍵の管理、内覧の報告、管理の費用 |
| 境界などの調査 | 手元の図面を共有し、調査を依頼 | 現地の立会いが要るかは個別に確認 | 誰の立会いが、どの資料と費用で必要か |
| 売買契約 | 郵送・電子契約に対応しているか確認 | 契約の当事者の意思をどう確認するか | 自分の署名と書面の受け取りをどう進めるか |
| 決済・引き渡し | 書類の準備、事前確認の日程調整 | 本人確認の場所と、決済への出席は別に確認 | 出席しない場合の条件と費用、鍵と入金の確認方法 |
| 売ったあとの申告など | e-Taxの利用、自治体への申請 | 書類は郵送などで取れるか | 必要な書類・期限・申請方法 |
名義・資料
- 遠隔
- 書類の取り寄せ、司法書士への相談
- 帰省
- 原本の受け渡しと、本人確認の方法
- 聞く
- 不足している書類と、登記の日程
査定
- 遠隔
- 物件の情報や写真を送り、概算を確認
- 帰省
- 現地の調査と、本人の立会いを分けて考える
- 聞く
- 鍵を預ければ、訪問査定ができるか
媒介契約
- 遠隔
- 郵送・電子での手続きに対応しているか確認
- 帰省
- 対面が必要な場面があるか
- 聞く
- 署名と書類のやり取りをどうするか
家財・片づけ
- 遠隔
- 写真で相談、残す物を指定
- 帰省
- 実物を自分で見たい物、任せられない作業
- 聞く
- 家財が残ったままでよいか、撤去費、終わったことの確認方法
売り出し・内覧
- 遠隔
- 連絡や報告を受け取る
- 帰省
- 鍵を預けて任せられるか
- 聞く
- 鍵の管理、内覧の報告、管理の費用
境界などの調査
- 遠隔
- 手元の図面を共有し、調査を依頼
- 帰省
- 現地の立会いが要るかは個別に確認
- 聞く
- 誰の立会いが、どの資料と費用で必要か
売買契約
- 遠隔
- 郵送・電子契約に対応しているか確認
- 帰省
- 契約の当事者の意思をどう確認するか
- 聞く
- 自分の署名と書面の受け取りをどう進めるか
決済・引き渡し
- 遠隔
- 書類の準備、事前確認の日程調整
- 帰省
- 本人確認の場所と、決済への出席は別に確認
- 聞く
- 出席しない場合の条件と費用、鍵と入金の確認方法
売ったあとの申告など
- 遠隔
- e-Taxの利用、自治体への申請
- 帰省
- 書類は郵送などで取れるか
- 聞く
- 必要な書類・期限・申請方法
境界の確認や、ローンの抵当権の抹消は、すべての家で必要になるわけではありません。親の家にまだ借入が残っている場合は、金融機関への確認も加えてください。
空き家の特例に必要な確認書は、物件のある市区町村へ申請します。郵送などの受付方法、必要書類、交付までの期間を先に確認してください。特例の条件は売ったときの税金にまとめています。
STEP 03
相続登記と、査定の相談は並行できるか
相続した
ただし、登記が終わるまで相談を始められないという意味ではありません。査定の相談と登記の準備を並行できるか、決済までにどう進めるかを、不動産会社と司法書士に早めに確認しましょう。
名義の確認方法と、相続登記の期限は実家を相続したらやることにまとめています。
STEP 04
契約と決済で確認すること
郵送や
- 契約書の
取り交わし :郵送で契約書を取り交わす方法や、電子契約に対応できるかを、事前に不動産会社へ確認します。 - 書面の
電子化 :重要事項説明書などを電子で受け取るには、受け取る側の承諾が必要です。オンラインでの重要事項説明に対応しているだけで、売主の手続きがすべて遠くから済むわけではありません。 - 決済に
出席 :必要な本人確認・意思確認がなくなるわけではありません。担当の司法書士に、確認の方法・場所・時期、原本の送り方、追加の費用を早めに確認してください。オンラインでの対応ができるかは、手続きの内容や書類の状況によって異なります。しない 場合 - 権利証
(登記識別情報)が :それだけで売れなくなるわけではありませんが、法務局からの通知による確認や、司法書士が本人と面談して作る「本人確認情報」など、別の手続きが必要になります。見つからない 場合
代理人を立てる場合も、価格の交渉・契約・決済・登記の申請のうち、何を任せるのかを分けて確認します。
STEP 05
帰省をまとめるときは、2つの段階で考える
買主と
初めの帰省:書類と写真の確認、残す物の仕分け、日程を合わせられた訪問査定をまとめる。
買主と日程が決まったあと:本人確認や書類の受け渡しの方法を担当者と調整し、もう一度帰省が必要かを確認する。
帰省の回数を減らすと、代わりに郵送・立会いの依頼などの費用がかかることがあります。回数と費用の両方を比べてください。
初めの帰省で何をするかは、遠方の実家、帰省前に確認することにまとめています。
STEP 06
相談先にそのまま送れる5つの質問
同じ
- この所在地・家の状態で、どこまで遠くから対応できますか。
- 私本人の確認は、誰が・いつ・どこで・どの方法で行いますか。
- 鍵の受け渡し、訪問査定、内覧はどう進めますか。
- 家財・境界・借入など、先に整理が必要な条件はありますか。
- 追加の費用と、こちらが書類を送る期限を教えてください。
回答を
| 質問 | 会社A | 会社B |
|---|---|---|
| 1. この所在地・家の状態で、どこまで遠くから対応できますか。 | ||
| 2. 私本人の確認は、誰が・いつ・どこで・どの方法で行いますか。 | ||
| 3. 鍵の受け渡し、訪問査定、内覧はどう進めますか。 | ||
| 4. 家財・境界・借入など、先に整理が必要な条件はありますか。 | ||
| 5. 追加の費用と、こちらが書類を送る期限を教えてください。 |
答えが「分からない」「その時に決める」でも構いません。未確認の項目は未確認として残しておきます。
STEP 07
先に個別の確認が必要なケース
遠くから
- 名義がまだ整理できていない → 名義の確認方法
- 相続人の間で意見がまとまっていない → 家族との話合い
- 土地が借地(地主に地代を払っている) → 借地権のある実家をどうするか
- 親の家にローンが残っている → 金融機関に、完済と抵当権の抹消の手順を確認
次に
相談先を選ぶ
直接頼むか一括査定か、仲介か買取かは、次のページで比べられます。家族の状況を先に整理したい場合は、1枚シートを使ってください。
出典:法務省「相続登記の申請義務化に関するQ&A」/国土交通省「ITを活用した重要事項説明及び書面の電子化について」/東京司法書士会「権利証とは何ですか?」/国税庁 No.3306「被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例」