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調査

古い実家は、大手仲介の無料サービスの対象外になりやすい
4社の公式条件を調べました

大手の不動産会社は、売主向けに建物の検査や補修、清掃、測量などのサービスを用意しています。ただ、その多くには築年数や査定価格の条件があります。実家を売るときに当てはまるのかを、4社の公式サイトで確かめました。

確認日・公開日:
はる(イラスト)

はる
実家じまいラボ 編集担当

この調査ははる(編集担当のペンネーム)が、各社の公式サイトを直接開いて確認したものです。各社への取材や問い合わせはしていません。当サイトは、この4社と広告の提携をしていません。運営・編集方針

分かったこと

「使えない」と決まるわけではありません。条件は会社・時期・物件で変わります。この記事は、会社を選ぶ前に確認するための材料です。

背景

なぜ調べたか

「大手は無料サービスが充実している」という説明を、よく見かけます。

査定を頼む会社を選ぶとき、清掃や建物の検査、引渡し後の補修を会社が負担してくれるかは、比べる材料の一つになります。ところが、遠方の実家を売るときの依頼先を12社比べたとき、無料サービスの条件に築年数や査定価格が並んでいることに気づきました。そこで、売主向けの補修・清掃・測量のサービスを持つ大手仲介4社について、条件をまとめて確認しました。

調査結果

4社のサービスと条件

太字が、古い実家で引っかかりやすい条件です。

  • 三井のリハウス

    サービス
    360°サポート 建物補修(引渡し後の雨漏り・シロアリなど、最大500万円)
    条件
    一戸建ては媒介契約の時点で築30年以内(マンションは築年数不問)。営業エリア内。建物の契約不適合責任を免責にする売買、または責任期間が3か月未満の売買は対象外
    公式ページ
    サービス
    360°サポート 設備修理(給湯器などの修理、1作業最大20万円)
    条件
    一戸建ては媒介契約の時点で築30年以内。製造から15年を超え30年以内の設備は上限3〜10万円。設備の修補責任を負わない売買は対象外
    公式ページ
  • 住友不動産ステップ

    サービス
    建物補修(引渡し後2年間、上限あり)
    条件
    築30年以内の一戸建て・マンションで、自己居住用に限る。媒介中3か月以上の空家、賃貸中、別荘・セカンドハウス、契約不適合責任免責の物件は対象外
    公式ページ
    サービス
    住まいの健康度チェック(建物状況調査を当社負担で実施)
    条件
    築30年以内の一戸建て(専用住宅)。当社査定価格1,500万円以上。専任または専属専任の媒介契約。契約不適合責任免責の物件は除く
    公式ページ
    サービス
    宅地測量(仮測量)
    条件
    当社査定価格1,500万円以上。専任または専属専任の媒介契約。営業担当の調査で仮測量が必要と判断した物件。売買が決まったあと確定測量が必要になれば、その費用は売主の負担
    公式ページ
    サービス
    戸建クリーン(室内清掃または庭木の手入れ)
    条件
    当社査定価格1,500万円以上。専任または専属専任の媒介契約。古家付き土地と、契約不適合責任免責の物件は対象外
    公式ページ
  • 野村の仲介+

    サービス
    あんしん建物補修(検査・5万円までの補修・引渡し後のサポート)
    条件
    サービス対象物件は媒介契約時に築後30年以内の戸建。検査の結果、適用外になる場合あり。最長5年のサポートは築後5年以内の戸建
    公式ページ
    サービス
    あんしん設備補修(検査・5万円までの補修・交換)
    条件
    昭和58年1月以降に竣工したマンション・戸建(新耐震基準)
    公式ページ
  • 東急リバブル

    サービス
    リバブルあんしん仲介保証 建物保証(最大500万円)
    条件
    築年数の条件は記載なし。外部の検査会社による検査を受け、適用判定で「対象」の判定を受けることが条件
    公式ページ
    サービス
    リバブルあんしん仲介保証 住宅設備保証
    条件
    同じく検査で「対象」の判定が条件。保証金額は、製造から15年以内の設備は50万円、15年超30年以内は3万円
    公式ページ

どのサービスも、その会社と媒介契約を結び、所定の仲介手数料を払う売主が対象です。ほかにも対象エリア・物件の種類などの条件があります。詳しくは各社の公式ページを確認してください。

実家に当てはめると

相続した空き家は、多くが築30年を超えている

国土交通省の調査では、相続した空き家の7割超が1980年以前に建てられています。

国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査」の結果のポイントは、空き家の約6割が相続したもので、相続した空き家の7割超が1980年以前に建築された住宅だとしています。1980年に建った家は、2026年には築46年です。

築30年以内

2026年時点では、おおむね1996年以降に建った家。媒介契約の時点で数えるため、売り出しが遅れると外れることがある

1980年以前の家

築45年を超える。三井・住友・野村の一戸建ての建物補修の条件には当てはまらない

もう一つは、売り方の条件です。古い家は、引渡し後の雨漏りやシロアリなどの責任(契約不適合責任)を売主が負わない「免責」の条件で売ることが検討される場合があります。三井のリハウスと住友不動産ステップは、免責の売買を補修サポートの対象外と明記しています。免責で売るかどうかは、価格や買主との交渉で決まることなので、査定のときに担当者と相談してください。

空き家であること自体を条件にしている例もありました。住友不動産ステップの建物補修は「媒介中3ヶ月以上の空家」を対象外にしています。

どうするか

会社を選ぶ前にすること

無料サービスは「使えたら得」と考え、費用は自分で持つ前提で見積もります。

  1. 築年数を確かめる固定資産税の課税明細書や登記事項証明書で、建物の建築年を確認します(書類の見分け方)
  2. 査定のときに、対象になるかを聞く「この家は、御社の無料サービスの対象になりますか。築年数・査定価格・媒介契約の種類のどれで変わりますか」
  3. 対象外なら、費用を別に見積もる清掃・片付け、測量、建物の検査を自分で頼むといくらかかるかを、売却の手取りと並べます
  4. 無料サービスだけで会社を選ばない媒介契約の種類(専任・一般)や、遠方への対応(鍵・契約・決済)も含めて比べます(依頼先比較)

古い家は、仲介ではなく買取を選ぶ方法もあります。依頼先比較で調べた買取の会社は、家財を残したままでも相談できると案内していました。一方で、価格は仲介より低くなることが一般的です。違いは仲介・買取・一括査定の違いにまとめています。

調べ方

調査の方法と限界

  • 対象:全国に店舗網がある大手仲介のうち、売主向けの建物・設備の補修や清掃・測量のサービスを公式サイトで案内している4社。
  • 確認日:2026年9月29日。各社の公式ページを直接開き、サービスごとの対象物件・対象者・媒介条件の記載を読みました。
  • 各社への問い合わせはしていません。店舗・物件によって扱いが違う場合や、ページに書かれていない条件がある場合があります。
  • 各社のサービスの良し悪しや、どの会社がよいかを評価するものではありません。
  • 築年数の計算は、2026年を基準にした目安です。

引用について

この調査を使うときは

この調査結果は、出典として「実家じまい資料室『古い実家は、大手仲介の無料サービスの対象外になりやすい』(2026年9月29日確認)」とこのページのURLを示していただければ、引用・紹介いただけます。各社の条件は変わることがあるため、確認日も合わせて記載してください。内容の誤りや条件の変更に気づいた方は、運営・編集方針の連絡先からお知らせください。

次にすること

関連するページ

出典:国土交通省「令和6年空き家所有者実態調査 結果のポイント」/三井のリハウス「建物補修」/三井のリハウス「設備修理」/住友不動産ステップ「建物補修」/住友不動産ステップ「住まいの健康度チェック」/住友不動産ステップ「宅地測量」/住友不動産ステップ「戸建クリーン」/野村の仲介+「あんしん建物補修」/野村の仲介+「あんしん設備補修」/東急リバブル「建物保証」/東急リバブル「住宅設備保証」